2015/03/15

貫く強さ

3月9日の本番後
一週間、完全にもぬけの殻状態になり
体調が優れずにいました。


というのも、次回、4月5月と、本番があり、
かなり焦っていたのでしょう。

でも、体調が悪い中、焦ったところで
どうしようもない、と開き直ったのです。


体の中に血が流れるように
音楽が流れている私は
常に、音が頭の中から離れないため
そのどっぷりつかっている音楽を
一回忘れるためにも、
気分転換で、セーヌ川沿いを散歩しました。


すると、つがいの白鳥がのんびりと
『えさ、くれるんですか?』と
近づいてきました笑


私は『あげないよ』と答えると
さっさと、そのつがいは
次の人間にスイーっと泳いでいきました。

その、僅かに動いた白鳥の波が
セーヌ川の流れる揺れに呼応しました。

そして、またしばらくすると
いつものセーヌ川の静かな流れに戻り、
そのとき私は、何ともいえない開放感を感じたのです。


今の私は、おそらく
体の中にこういう波が起きていて
その波は、オペラ本番と言う
影響力が大きかったために
ずっと流れが大きく揺れていたと

でも、時間がたてば元通りになると。

抗えない
抗っても仕方ない
そんな波だったのだと。


根本は、セーヌ川のように
私の中に川があるのでしょう。

それは、外部からの影響や
教育からの思い込みで、
異物が混入し、汚染されているかもしれないし
波がたってぐわんぐわんとゆれているのかもしれません。

でも、その川は、
セーヌ川のように、
脈々と自然の法則にしたがって
優雅に流れ続けるのです。

何があっても。


だから、
私は、何があっても
その川は流れ続けてくれているのだと
気付き、開放されました。


川は、流れ続けてくれるのです。


自分でとめても、
流れるくらいの、
とても強い強い川が、


自分を生きる
自分の人生を生きる
強さの象徴で、


それに気付けば、
なにが起きても
貫けるのです。