2015/10/28

Clair de Lune

月の明かりに照らされて、
凛とした空気の中、

ハイヒールを履いて、
庭の真ん中に立ち、
深呼吸をした夜に


どうしてこうも、
Parisという街への思いは
強くなるのだろうと
考えていました。


現在、バカンスを取り、
ノルマンディーに来ています。

空気は断然Parisよりも
澄んでいて、山も海もあり、
馬や牛などの牧場を持っている
大きな敷地の家が
当たり前にあり、

自然の豊かさが創り出した
美しいエネルギーに
満たされています。


それでも、Parisへの
思いは、いつも心にあり、

それが、私の美意識を
さげることを、許しません。

私は、ずっと、イタリアに
思いを馳せていると
信じて疑いませんでしたが、

最近、Parisで息をする私が
とても心地よく、
今までの思いとは比べ物にならぬほど、


Parisへの思いが強いです。


こうして、離れてみて思ったのですが、
ここは、同じフランスであり、
フランス人と共に生きていることには
変わりないにも関わらず、
このように感じるというのは、


自分でも驚いています。


もちろん、バカンスで過ごす、
この豊かな時間にも、
感謝以外ありませんし、
本当に、有難いことだと
思っています。


普段、共に過ごす時間が少ない
私たち家族四人の共同生活も、
慣れてきました。


大げんかもありつつ(苦笑)
それでも、離れずに、
無意識のうちに、
惹かれあうような感覚です。


誤解を恐れずに書くならば、

家族だから、
一緒にいるわけではないんだと、

彼らと居ると、つくづく感じます。


私の人生を司る、軸を、
妖しくも美しい月の光と共に
改めて強く感じているバカンスです。