息子が、爪をかむ。
ずっと、爪をかんではいけないと
教え、しかってきたけど
その癖をやめようとしない。
やめるやめないではなく、
息子自身も気付いていないのだ、
その癖を。
ある日、爪を切ろうと
指を見たら、
足の爪までかんでいた。
夜に、ベッドの中で
噛むのだという。
私は、怒ってその指を
息子に見せて
ダメだといった。
息子は、ハイと言うけれど
二週間後、やっぱり
爪は伸びなかった。
私は、それから毎日朝起きるときに
今日は爪はどうかな?
と、先に聞くようにした。
それから息子は
私より先に
『ねぇねぇお母さん、爪どう?かんでないよ!』
と、嬉しそうに報告するようになった。
そして、息子は、爪を
噛まなくなった。
私は、息子が爪を噛んでいたのは
『僕を見て』というサインだったと
思った。
息子を見てみた。
心の目で見てみた。
彼にも心の目がある。
私は、息子と共に
学び、成長している。